海の中にもモノマネ上手がいる!?『魚に擬態する魚』を3種類解説!

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食物連鎖が常に成立している自然界では、強いものや大きなものが弱いものや小さなものを食べることで成り立っています。海で生きる小さくて弱い生き物は、敵に襲われずに生命を全うできるように生きるための工夫をしています。例えば群れを作る、物陰に隠れる、砂に潜る、毒をもつ、岩や海藻などに擬態するなどその方法は様々です。
その中で今回は魚が魚のモノマネ(擬態)をする種類を紹介したいと思います。

目次

擬態とは?

そもそも擬態というのは、体の色や形を岩や海藻、サンゴなど周りの景観に似せることにより身を隠すことを言います。
例えばヒラメやカレイは砂に潜り、さらに体の色を砂にそっくりの色にすることによって身を隠します。敵から見つかりにくいのもありますが、一番は獲物に気付かれにくくするためです。
また、オコゼの仲間は体表の色や体の形が石や岩にそっくりな為、こちらも獲物に気付かれずに捕獲することができます。

魚に擬態とは?

魚に擬態するとはどういうことなのでしょうか。これは種類を挙げて説明しましょう。

シモフリタナバタウオ

シモフリタナバタウオ(海と島の雑貨屋さんHPより)
ハナビラウツボ

シモフリタナバタウオはハナビラウツボというウツボの仲間に擬態しています。
シモフリタナバタウオは暗褐色の体に白い斑点模様が多数あり、背中部分の少し後方よりに大きめの黒い斑点が1つあります。棲んでいるのは暖かいサンゴ礁域の岩陰などで、模様も棲んでいるところもハナビラウツボに似ています。
背中部分の斑点模様をウツボの目に見立てて、尾鰭の方をウツボの顔側とし擬態していると考えられています。

海のギャングのウツボに擬態していれば、敵も襲いにくくなるという作戦なのでしょう。

ノコギリハギ

ノコギリハギ(Izuzuki DiverのHPより)
シマキンチャクフグ

この魚が擬態している魚はかなり似ています。ノコギリハギが擬態しているのはシマキンチャクフグというフグの仲間です。
シマキンチャクフグはフグ毒でも知られている「テトロドトキシン」と麻痺性貝毒の主成分である「サキシトキシン」の2種類を持っています。自分が毒を持っていることをアピールする「警告色」の役割を体の派手な模様が担っていると考えられています。
ノコギリハギは強い毒をもつシマキンチャクフグに擬態することにより、自分の身を守っていると考えられています。

ちなみにこの2種類はかなり姿形が似ており、パッと見るだけでは同じに見えるほどです。見分け方は背ビレを見ます。ノコギリハギには背中とお腹の後方に体の半分を覆う大きな背ビレと尻ビレがありますが、シマキンチャクフグのヒレは、ノコギリハギにくらべるとどちらも小さいです。そこはハギの仲間とフグの仲間の違いがはっきり出ています。

ニセクロスジギンポ

ニセクロスジギンポ(美ら海水族館HPより)
ホンソメワケベラ

ニセクロスジギンポはホンソメワケベラという魚に擬態しています。こちらの2種もかなり似ており、しかもニセクロスジギンポはかなりたちが悪い魚です。ホンソメワケベラはクリーニングフィッシュとも呼ばれ、魚たちの体表や口内の寄生虫や食べかすなどを掃除してくれるとても働き者の魚です。その為魚たちもホンソメワケベラは襲ったりすることはありません。

一方ニセクロスジギンポはホンソメワケベラに擬態し、ホンソメワケベラと勘違いし身を許した魚に近づき、その魚の鱗や肉をついばんで食べてしまいます。その後すぐに逃げてしまうため襲われる隙も見せません。

※過去の記事「魚の世界にクリーニングの達人!?その名もホンソメワケベラ!そっくりな偽物も存在する?」も読んでみてください。

今回のまとめ

今回は3種類の魚に擬態する魚を紹介しましたが、魚に限らず擬態する生き物は海にたくさん生活しています。生き物たちの海で生き抜く術は人間の常識を外れた面白いばかりですので、また記事で紹介していきたいと思います。

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初めまして!Takariumです!
水族館で飼育スタッフをやりながらHPの作成と運営、ブログのライティングを行なっています。
NANAUMI AQUARIUMでは水族館で見られる生き物の話や水族館の豆知識など紹介しています。
大学で海洋学を学び、水族館に就職後、魚の飼育からイルカのトレーナーとして日々頑張っております。
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